海が見える家 / はらだみずき
時間に追われた便利な都会暮らしからの一転
通勤と仕事で一日の大半を終える生活と、不便で近所付き合いが大変な田舎でのんびり暮らし。
自分はどちらを選択するのか。最近そんなことを考える時間が増えた。折にふれAI広告が強烈にアピールしてくれていた1冊、著者/はらだみずき「海が見える家 (小学館文庫)」 。
東京の企業に入社後、1ヵ月で退社した青年。疎遠にしていた父の突然の訃報。遺品の整理のために、青年は南房総の父の終の棲家を訪れることになる。
南房総の丘の上にある、海の見える家で遺品を整理しながら亡き父の足跡をたどっていく。東京とは異なる環境下、父の人生観にどこか否定的だった青年の心に少しずつ変化の兆しが。
リンク
海が見える家 それから / はらだみずき
「海が見える家 (小学館文庫)」からの続編となる「海が見える家 それから (小学館文庫)」が刊行。
前作同様に爆発的な面白さや感動があるわけではないが、今後の自分の人生についてちょっぴり考えさせられました。
食べる、仕事、人とのつながりなど「生きるとは」をベースにストーリーが展開。地域の人たちに徐々に受け入れられていく青年の行動が変化していく様に力強さを感じる。
都会の競争・消費社会の中で生活している人たちからすると、ドロップアウト感満載の青年。環境が変わることでのびのびと生きていけるのであれば、そんな人生の選択肢があってもいいだろう。
リンク