日本酒は、米・米麹・水を発酵させて造られる醸造酒ですが、そんな「日本酒ができるまで」の作業工程を探ってみたので大まかにザックリとご紹介します。
日本酒の製造工程
① お米を加工
1.玄米(酒米)
正式には酒造好適米もしくは醸造用玄米と呼ばれ、通常の食用米や一般米とは区別れているそうです。雄町や山田錦など酒米と言われているアレです。
2.精米(せいまい)
玄米の外側を削り取る精米(せいまい)を行います。この削り取る割合で造られる日本酒の種類が異なってきます。
3.白米
精米した酒米を磨いて残った白米が次の工程へ進みます。ちなみに、精米歩合とは残った米の割合のことで、例えば「獺祭(だっさい)純米大吟醸 磨き二割三分」は精米歩合23%とか商品名などに記載されているアレのことです。
4.洗米(せんまい)
精米したお米を水で洗い、ヌカやゴミを取り除きます。ここでもちょっと米が磨かれるようですね。
5.浸漬(しんせき)
吸水させます。秒単位という繊細さ。
6.蒸米
水分を含んだお米を蒸します。蒸し加減にも繊細さが求められる。
蒸しあがったお米は「麹用」「酒母用」「掛け米用」といくつかの工程で使うので、それぞれに適した温度まで冷まします(放冷)。
② 麹をつくる
1.製麹(せいきく)
温度・湿度管理のもと、蒸したお米に麹の種(麹菌)を振りかけ、デンプンを糖に変える酵素を麹菌につくってもらう。
2.麹(こうじ)
デンプンがブドウ糖に変化。日本酒の甘みや旨みのもととなります。
③ 酒母をつくる
1.酒母
酒母用の蒸米と水、麹、乳酸、酵母をあわせて育てることで酒母がつくられます。酒母は日本酒のもとになり、この状態でブドウ糖がアルコールへと。
④仕込み(醪をつくる)
1.仕込み
酒母に蒸米・麹・水の3点セットを何回かにわけて加えていきます。この3点セットを3回にわけて行うと「三段仕込み」、5回にわけたものを「五段仕込み」。
繊細な温度管理のもと発酵・熟成が進んでいきます。ちなみに、仕込みが始まると酒母は「醪(もろみ)」と呼ばれるようなるそうですね。
⑤上槽
1.搾り
発酵した醪を搾ります。ここで新酒と残った個体は酒粕になります。この搾りたてホヤホヤを新酒と言われているようですが、新酒の定義が曖昧だそうです。このとき最初に出てくるお酒を「あらばしり」と言われているアレです。
⑥ 滓引き(おりひき)とろ過
1.滓引きとろ過
しぼった新酒を滓引きとろ過を行いキレイにします。この段階のお酒が「無濾過」と言われてるアレです。
⑦ 火入れ・貯蔵・割水・火入れ
1.火入れ1回目
滓引きとろ過をしてキレイになった後、酵素の働きをとめることと品質安定のために火入れ(加熱殺菌:60℃~65℃前後)をします。
この火入れのタイミングは、1度目は貯蔵タンクに入れる前、そして2度目は瓶詰めする前に行います。
2.貯蔵
熟成。繊細な温度管理のもと貯蔵されます。
3.割水
原酒のままではアルコール度数が高いため、仕込み水を加えてアルコール度数等が調整されます。この割水をしないものが「原酒」と言われているアレになります。
4.火入れ2回目
瓶詰め時に2度目の加熱処理。
⑧旨い日本酒のできあがりっ!
今宵は日本酒でまったり晩酌タイムなんていかがですか。